小田原の梅干・漬物
戦国時代、北条氏により軍用として梅干づくりが奨励されたことや、江戸時代に塩が豊富に採れたことから、小田原では古くより漬物生産が盛んです。伝統的な梅干しをはじめ、塩辛や桜花漬などいろいろな漬物が現在でも作られています。
小田原の梅干の由来と歴史
日本の梅干の始まりは、奈良時代に中国より持ち帰った漢方薬「烏梅(うばい)」であるといわれています。戦国時代、小田原に居城を構え勢力を広げた北條早雲は、梅干の薬効と食べ物の腐敗を防ぐ作用に注目し、城下および周辺に梅の木を植え梅干づくりを奨励しました。さらに戦場においては梅干を紫蘇で巻き、泥などが付着するのを防いだのが紫蘇巻梅干の由来です。江戸時代は箱根越えの旅人たちが梅干を携帯するようになり、小田原宿の名物として全国に知られるようになりました。近年、食と健康が見直され、梅干に秘められた大きな力が広く紹介され、小田原の梅干は日本中の食卓に欠かせない味になっています。
自慢の品々
小田原梅干(かながわ百選)
肉厚で表皮が薄く風味豊かな小田原梅干しは、古くから小田原を代表する名産です。伝承された技と厳選された小田原うめから最高級の梅干しが造られます。
しそ巻梅干(かながわ百選)
戦国時代関東一円を治めた北条氏は、小田原に城を構え、戦時食として梅干しを重用しました。兵士は梅干しを紫蘇に包んで携帯したことからしそ巻き梅干がはじまりました。
梅肉エキス
青うめの果汁を煮詰めて造る梅肉エキスは、産地小田原ではどの家庭にもおかれる健康生活応援食品です。もぎたてを小田原ではその日のうちに煮詰めることもあります。
いかの塩辛(かながわ百選)
相模に面する小田原では、新鮮ないかを使って塩辛づくりが盛んに営まれてきました。糀入りのいかの塩辛は小田原が発祥の地です。育まれた技が造るおいしい塩辛です。
ほととぎす巻(かながわ百選)
「泣く程辛い!」ことから「ほととぎす巻」と呼ばれるようになった小田原に古くからある珍味です。しその中の洋がらしに様々な風味づくりがされてます。かながわ百選です。
桜花漬(かながわ百選)
ぼたんざくらの花びらを塩漬けにした桜花漬は小田原近郊での生産が全国の8割を占める貴重な食の一つです。従来から祝事の桜湯に使われていますが、毎日の暮らしの中でも!